ジョン・セイルズ「ブラザー・フロム・アナザー・プラネット」
- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 2008/01/23
- メディア: DVD
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というのも、「ハウリング」の特殊メイクと特効バリバリの映像と、この映画に流れるチープで緩いSF要素が全く似ても似つかないものだったからだ。
一応、見た目がアフリカン・アメリカンそっくりの異星人(何故?)が地球にやってくるというSF映画なのだが、とにかく緩い緩い。そしてその緩さが、観ているうちにユーモアやエモーショナルに直結していく様が楽しい。
「ブラザー〜」は一応SF映画であり、その一方で一応ブラック・ムーヴィーであり、劇中では黒人社会に蔓延るドラッグ・カルチャーへのアンチのメッセージが一応描かれている。
この全編に流れる「一応」感が、本作のなんとも言えない魅力であり、例えばジム・ジャームッシュのオムニバス作品なんかが好きな人には、本作の空気感は大変心地いいんじゃないかな。