LIFETIME / Japan tour@CLUB QUATTRO

調子に乗ってアキバに長居したせいで、開場から30分程経っての会場入り。
一番手のSIDE AQCELは、演奏終了?したのか、ステージにはFirst To Leaveの姿が。
このバンド一切情報を知らなかったのだが、ボーカル&ギターのしゃがれ声が、なかなか決まっている。
メロディーを奏でるサイドギター、結構破壊力のあるビートを叩くドラムと他のメンバーの演奏もかなりのレベルだ。
が、そんな中で一人浮いているのが、眼鏡をかけたベーシスト。
もろにナードな見た目もさることながら、独特のアクションで観客の目を釘付けに!
ライブ途中で、写真撮り始めたりと、本気なのか冗談なのか微妙なトコなのだが、そのビジュアルのせいで妙に憎めない。
中盤、テンションが上がってきたのか、件のベーシスト氏、上着を脱ぎ捨て上半身裸になったのだが、これがもう、ガリガリッ。
一瞬笑いそうになったが、これがね〜音の方はカッコよろしいんですよ。
一曲終わるごとに、律儀に「アリガトッ!」と日本語で答えるヴォーカルも好印象。
演奏は短めだったけど、機会があれば是非もう一度見てみたい。
(そして、眼鏡ベーシスト氏のアクションをもう一度脳裏に焼き付けたい)
ライブ後、物販を見にフロアに出たら、あちこちで眼鏡ベーシスト氏の話で盛り上がってた!


次に登場したのは、日本のFC FIVE
雑誌などで噂は聞いてたものの、音をちゃんと聴くのはこれが始めて。
ヴォーカルは、迷彩の短パンに、袖を切った赤のTシャツ、腕にはタトゥーと、DRAGON GATE辺りでプロレスやってそうなビジュアル。
同性から見ても、カッコ良く、「この人、モテるんだろうな…」って感じだ。
音の方は、噂通りさすがの一言。この手の叫ぶヴォーカル・スタイルを僕は普段余り聴かないのだが、そんな自分でも、自然に体が動いてしまう。
音はもちろん、フィジカルが凄く強いバンドだな、という印象を受けた。
トリのLIFETIME登場前だと言うのに、特に前の方は偉い盛り上がり。
合間合間にフレンドリーなMCが入るのだが、それも自然体で、やっぱりこの人モテるんだろうな…。


FC FIVEが盛り上げまくった後で、いよいよ次はLIFETIME!
セット転換中BGMの、FUGAZIやGORILLA BISCUITSに興奮。


で、照明が落ちると歓声!
メンバーが勢ぞろいし、遂にライブがスタート!
おぉっ!あのLIFETIMEや!さすがに疾走感は、少し落ちたかな?という感じなのだが年を重ねた分だけ、円熟味が増している。
声に、ギターに、ベースとドラムに。妙齢によって生まれたエモーショナルな質感が加えられ、何とも言えない魅力的な音になっているのだ。
セットリストは、主に「HELLO BASTARDS」の楽曲を中心に組まれていて、「あぁ、あの曲も、この曲も生で聴けるなんて…」と、一曲毎に心の中で号泣。と、4、5曲終えた時点で明らかに異変が。
あ、あれ?なんか音が速くなってない!?
絡み合う二本のギターの音の粒が分からなくなるほどの疾走感でかき鳴らされる六弦。
もの凄いエネルギーが鼓膜を襲ってきます。
…やられたっ!
なんだよ奴らにとっちゃ、加齢なんて、ほとんど関係ないんじゃないか!
その証拠に、ギターのダンとピーターは中学生みたいなノリで動きまくる。
当然、会場は大盛り上がりで、終盤にはマイクが壊れるアクシデントも発生*1
速くて、メロディーがあるのに、軽くないというLIFETIME節を全身で味わい、身体が痛くなるくらい、身体を動かした!
最高に楽しくて、嬉しくて、あぁ、もう俺死んでいいやって一瞬思ったね。(まだ、死にたくないけど)


二度のアンコールの後、メンバーが去ったステージを未練がましく眺めながら、客出しのBGMとして流れた「HELLO BASTARDS」収録の「IT'S NOT FUNNY ANYMORE」(HUSKER DUのカヴァー)を聴いて、再び涙腺が崩壊しそうになるのを必至に堪えて帰宅したのでした。


再結成ブーム?
いいじゃない、いいじゃない。伝説を再び目撃できて、こんな幸せになれる人間が沢山生まれるんだったら、過去とかにこだわり過ぎるのって、損じゃない?
とにかく、この日のLIFETIMEは、持前の疾走感に、円熟味が加わって、最高の音として機能していた。ハードコア親父、恐るべし!というのが、本日の俺の結論です。


*1:なんか、前列のお客さんが、マイクを奪って、ボーカルのアリがそれをムリヤリ引っ張って、取り返そうとしてたら、コードが切れた。それでも、平然と隣にあったコーラス用のマイクを掴み、何事もなかったかのように歌い出すアリ。カッコ良いぜ〜