MISFITS / EARTH A.D

Earth A.D. & Die Die My Darling
暑い夏も過ぎ去り、時折この夏の残滓のような、ぶり返しはあるものの、ひと月前に比べれば遙かに過ごしやすくなった、昨今。


納涼にはやや季節外れだけど、MISFITS聴きながら、夏の疲れを癒す。う〜ん、悪くない。


ホラー映画のイメージをまとった衣装や歌詞。
前髪のサイドを剃り込み、センターを極端に伸ばした揚句、ツンツンに固めた謎の髪型「デビロック・ヘアー」。
オタク的かつ戦略的なマーキャンダイス展開。
一個一個の要素が強烈過ぎて、やたらマニアックなバンドに思われがちだけど、RAMONESの皮ジャン、ジーンズ、3コードと同じく、一貫したコンセプトを過剰なまでに徹底的にやり遂げるという点では、実は凄くシンプルなパンク・バンドだというのが、僕のMISFITS論。


メンバーの喧嘩別れの末、裁判沙汰にまで発展した再結成を経て、現在、オリジナル・メンバーはベースのジェリーだけ(しかも頭数が足りないから、ヴォーカル兼任しとる!)と、正直かなりグダグダな状況だが、それでも、「どんなにカッコ悪くても、やり続ける!」という姿勢が、逆にパンクっぽくて、僕は結構好きだったりします。


ちなみに、上記のアルバムは再結成前、絶頂期の80'sハードコア。
速い!軽い!短い!なアメリカン・ハードコアサウンドを基盤に、ホラー・イメージを出そうとして、マイナコードを多用した結果、最終的には、メチャクチャポップな音になりましたという逆転現象も素敵な名盤。