そんなエセ花粉症野郎は、最近ゴダールの映画をよく観ている。行き着けのビデオ屋に、今年出たリマスター版のDVDが入荷しましてね。
まずは、

を観るが、鼻づまりでテム・レイばりの酸素欠乏症状態で観たせいもあり、大部分が理解不能
そりゃ、テム・レイガンダムに変な回路取り付けようとするわな。


ある時は、モノローグとして、ある時はインタビュー形式で、また、ある時は登場人物のセリフとして、芸術論、社会論、哲学などが語られていく(……多分)のだが、いかんせんこちらの知能が追いつかず、延々置いてけぼり。永山則夫ではないが、「無知の涙」状態である。
都市開発によって建造された団地に住む、極々平凡な主婦が売春をしている、というストーリーなのだが、物語よりは、思想を前面に押し出した映画なんじゃなかろうか。
一応こっちも映画通を気取るべく真面目な顔して画面と対峙しておったのだが、正直結構ツライものがあった。
メイド・イン・USA」ぐらい訳が分からないと、逆におもしろいんだがなぁ…。


「こんなハズじゃなかった」と、リベンジではないが、次にを観る。
理想に燃える完璧主義者の男と、通俗な成功に憧れる歌手志望の女性の愛の顛末を描いた映画。
コレは、おもしろかった。
集中力が途切れることなく、唐突だが物悲しく、不思議な余韻が残るラストまで一気に観る。
いや、ところどころで難解な議論(というか、一方的な問いかけ)は始まるし、もしかしたら「私が彼女について〜」と同じくらいシンドイ映画なのかもしれないが、これは何故だか自分の感覚にピッタリとフィットした。


この手の映画の「好き嫌い」って、理屈じゃないんだろうか?