ある意味、最強のショタ映画

パリ、テキサス [DVD]

パリ、テキサス [DVD]

心と家族。
二つのものを失った男が、放浪の果てに過去と向き合い、やがて再生の物語が始まる・・・。
ラモーンズはカッコいい、エメリヤーエンコ・ヒョードルは強い、ホンジャマカ石ちゃんは太ってる、朝比奈さんは巨乳だ、みたいな本当に当たり前で意味のない感想で申し訳ないのだが、映像が凄まじく美しい上に、さりげない演出の一つ一つが巧みで素晴らしかった。
特に序盤、4年ぶりに再会した主人公と息子の微妙な距離感の描写がよい。
無理をして父親らしさを出そうとし、とんちんかんな格好をして息子の下校を待つ不器用なオヤジの姿は凄まじい健気さに満ち満ちていて、夜中にコークハイ飲みながら見ていたこともあり、思わず涙してしまった。
ドイツ人の監督が撮ったアメリカの風景もまた心に染みる。そしてその風景はジム・ジャームッシュ映画の景色にとてもよく似ていて、やはりジャームッシュという人の感覚はアメリカという社会で、異端に位置しているのだな、と思ったり。
…ところで、この映画子役が可愛すぎると思うがどうか?
親父を無邪気に慕う姿の愛くるしさたるや、筆舌に尽くしがたく、ナスターシャ・キンスキーの美麗さもこの子の前では霞んで見えるよ。
馬鹿な感想でスマン。