今日見た映画

スキャナー・ダークリー」とルシオ・フルチ「地獄の門」を見る。
スキャナー・ダークリーは、個人的にイマイチ。
ドラッグ・ムーヴィーの醍醐味は、いかに見る側の想像力を超えたバカな映像を作れるかにあると思っているのだが、「実写の映像を
アニメ化する」という凝った手法で作られたこの映画。技術の割には、最後の最後まで平凡な描写に終始してしまっていて惜しい。
近未来、極限まで発達したテクノロジーで管理された社会の話なのだが、背景とかメチャクチャ普通のアメリカの風景の中でヤク中の主人公達
が延々強迫観念で会話するだけだもんなぁ〜。
反対に、徹頭徹尾、こちらの想像力を遙かに超えるブッ飛び映像を見せてくれたのがイタリアの
汚物大好きホラー監督ルシオ・フルチの「地獄の門」。
原題は、「CITY OF THE LIVING DEAD」という、割とカッチョ良いタイトルにも関わらず、「地獄の門」などという団鬼六の官能小説みたいな邦題が付けられているいる時点で、安っぽいエログロ趣味全開だが、ゾンビなんだか悪霊なんだか悪魔なんだか判然としない、いい加減な設定の化け物どもによって、登場人物が次々殺される本編はアホな邦題を遙かに超えるインパクト。
「泥とミミズを顔に塗りたくられてショック死!」「目から血の涙を流しながら、口から内臓全部吐き出して死亡!(いや、なんで?)」「頭骨をアイアンクローの要領で鷲掴みされ、脳がはみ出る!」「頭を電動ドリルが貫通!」といった、「死んでも、こんな死に方したくない!(あれ?何か変な表現だな)」な死にざまがブラウン管一杯に映し出されます。
ドン引きしながらも、やがて恐怖が苦笑に変わり、「おいおい」と突っ込みたくなるのがフルチ映画の真骨頂。
やっぱ、この人は天才です。
ちなみに、私普段着として「サンゲリア」Tシャツを愛用しております。