THE 3名様

The 3名様 1 (ビッグコミックススペシャル)

The 3名様 1 (ビッグコミックススペシャル)

誌上での連載終わっちゃったんですよねぇ…。
連載の初期から読んでたわけじゃない、毎週欠かさず読んでたわけじゃない、というか、コンビニで「BOYS ON THE RUN」立ち読みする時ついでに読む位だったこの漫画。
なのに、唐突に紙面に現れた「完」の文字と、「ん、今まで読んでくれてありがとね」的なクリシェにも程がある作者からの適当なメッセージを見た時に、突如心に現れた喪失感。
あ、俺好きだったんだこの漫画、ってその時初めて気がつきました。
んで、コツコツ単行本を集めることに。
最終回を読んだ後に、第1話を見たらメチャクチャ笑った。いかんよ、コレは!反則だろ!
とにかく、この主人公3人のダラダラウダウダグータラした日常は、いつだって終わりのない鬱屈と閉塞感に置き換え可能だったわけで、それでも作者は決してそうした絶望を読者に与えることなく、代わりに希望も与えないまま、やっぱりダラダラウダウダグータラした日常の繰り返しに永久に登場人物たちを閉じ込めてしまった。
凄いよ、この漫画!ある意味メチャクチャ、パンクじゃん!一見鋭い社会性があるようで、その実本当は何もない、というロンドン・パンクの如き空虚感。喪失感なんて、そもそもこの漫画には無縁だったんだ!
…てか、一瞬でも「あ〜3名様終わっちゃたんだ。寂しいな…」と思ってしまった僕のセンチメンタルを返してください。